とじ助を使った製本の方法[製本テープで背貼り編](テキストと写真)

とじ助を使ってホットメルトシートで背固めする製本方法のテキスト版です。

<用意するもの>

  • 原稿(本文)
  • 製本テープ
  • ホットメルトシート(背を固めるための接着剤
  • シリコンシート(背とアイロンの間にのせる)
  • アイロン(背にホットメルトシートを載せて溶かして接着するときに使う)
  • カッターまたはハサミ(ホットメルトシートを切るときに使う)
  • 定規(金物のほうが良い)
  • カッティングマット(ホットメルトシートをカッターで切る時に敷く)

1.原稿の用意

お使いの とじ助 で製本できるサイズの原稿を用意します。
ページの順番が正しいかどうかを念入りに確認します。

原稿を用意します

原稿を用意します

2.とじ助 に原稿をセットする

とじ助のネジをゆるめて開きます。開き具合は、このあと背と天を揃える工程があるので、広めにしておきます。
開いたら、片側のスリット(切り込み)に足板(付属の板です)を差し込みます。足板は正方形なので、向きは気にせずに差し込みます。
そして、板と板の間に背を下にして原稿を差し込みます。

本体のネジをゆるめて開きます

本体のネジをゆるめて開きます

足板です

足板です

足板は正方形なので向きはありません

足板は正方形なので向きはありません

片方のスリットに足板を差し込みます

片方のスリットに足板を差し込みます

背を下にして原稿を隙間に差し込みます

背を下にして原稿を隙間に差し込みます

3.原稿を揃える

原稿を上下にトントンと落として背をそろえます。なかなか揃わない場合でも(特に薄い紙の原稿だと揃いにくいです)、根気よくやっているとそのうち揃ってきます。
背が揃ったら、今度は天を足板に突き当てて揃えます。背の場合は上下の垂直動作なので簡単ですが、天の場合は水平の動作なので少しコツがいります。
両方揃ったら、ネジを締めて原稿を固定します。

トントンと落として背の面をそろえます

トントンと落として背の面をそろえます

横から足に向かってとんとん押して天を揃えます

横から足に向かってとんとん押して天を揃えます

ネジを締めて原稿を固定します

ネジを締めて原稿を固定します

4.ひっくり返す

もう片方のスリットにも足板をセットして、本体ともどもひっくり返します。
背が平らになっているか、天は凸凹していないか確認します。
揃っていないようなら、再度ネジをゆるめて手順「3」を行います。

もう片方の足板もスリットに差し込みます

もう片方の足板もスリットに差し込みます

ひっくり返します

ひっくり返します

5.背に溝を入れる

後の工程で背を糊付け(ホットメルトを使います)するのですが、糊がしっかり浸透して本がバラけないように、背に溝を入れます。だいたい5mm間隔で深さは1mm弱くらいが適当です。

sawing-02

溝の間隔と深さ

実際の無線綴じの書籍の溝

実際の無線綴じの書籍の溝

工具は、溝ができればなんでも良いのですが、ある程度、溝の幅があったほうがいいので、ヤスリ、ダンボールカッター、金鋸などで溝を切ります。(当店では溝切り名人ハンディ鋸を販売しております)

溝切り名人

溝切り名人

ハンディ鋸です

ハンディ鋸です

ハンディ鋸(金鋸)で背に傷をつけます

ハンディ鋸(金鋸)で背に傷をつけます

溝を全部入れ終わったら、切り粉を拭きとっておきます。

紙の切り粉を拭き取ります

紙の切り粉を拭き取ります

6.ホットメルトシートをカットする

次の工程で、背をホットメルト(熱で溶ける接着剤)で接着するのですが、その前工程としてホットメルトシート(熱で溶ける接着剤)を背のサイズに切ります。

カッター(またはハサミ)、定規、ペン、カッティングマット(敷くもの)を用意します。

ホットメルトをカットするのに必要なもの

ホットメルトをカットするのに必要なもの

ホットメルトシート(表)

ホットメルトシート(表)

ホットメルトシート(裏)

ホットメルトシート(裏)

まずは、原稿の厚さと本の高さを測ります。

 

背の幅を測ります

原稿の厚さを測ります

原稿の高さを測ります

原稿の高さを測ります

測ったサイズを元に、カッターでホットメルトシートを切るわけですが、ホットメルトは下の写真のように、熱で溶けた時に広がるので、その広がる分を考慮して少し小さめに切ります。
下の写真と表を参考にしてください。

ホットメルトシート(溶ける前)

ホットメルトシート(溶ける前)

ホットメルトシート(溶けたあと)

ホットメルトシート(溶けたあと)

原稿の厚さ(束厚) 10mm 30mm 50mm
ホットメルトシートをカットする幅 7mm 24mm 40mm

今回は、厚さが16mm、高さが210mmでしたので、11mmx200mmにカットすることにします。

ホットメルトシートに定規を当てて、ペンでカットするところに印をつけます。

印をつけます

印をつけます

印をつけます 印をつけます

 

定規を当てて、カッターでカットします。

カッターでカットします

カッターでカットします

カットしたホットメルト

カットしたホットメルトシート

7.背を糊付けする

ホットメルトシートをカットしたら、裏面の剥離紙をはいで、本の背に貼り付けます。

剥離紙をはいだところ

剥離紙をはがします

ホットメルトシート(熱で溶ける糊)を乗せます

ホットメルトシートをのせます

さらにその上にシリコンシート(クッキングシート)を乗せます。
シリコンシートをかぶせます

シリコンシートをかぶせます

次に、ホットメルトシートがずれないように注意しながら、アイロンをあててボンドを溶かします。
アイロンの温度は「中」くらいで様子をみます。溶けが悪いないようなら「高」に設定しますが、あまり温度が高過ぎると、糊に気泡が入ったりするので、低い温度から試すのがよいです。

シリコンシートの上からアイロンを掛けます

シリコンシートの上からアイロンをあてます

溶け具合は、アイロンを当ててしばらくすると、ズルっつというか、ジュワっというか、そういう感覚があるのでわかります。
あまり強く(しかも長く)アイロンを当ててしまうと糊が本の脇に逃げて背に乗っている糊がうくすなってしまうので、適度なところでアイロンを離します。

糊づけはホットメルトシートではなくてグルーガンを使うという方法もあります。グルーガンというのは、拳銃みたいな形状でコンセントプラグのついている工具で、弾のかわりにスティック状のボンド(ホットボンドスティック)を挿して使います。コンセントにプラグを指すとヒーターが熱くなってホットボンドを溶かして、引き金を引くと銃口様の口から溶けたボンドが出てくるという寸法です。

グルーガンでの糊づけ

グルーガンでの糊づけ

グルーガンを使った製本方法はこちらをご覧ください。
グルーガンを使った製本方法[30枚(60ページ)程度の小冊子編](ムービー)矢印

これを背に押し出して乗せて(ボンドは粘度があるのでかまぼこ状になる)、シリコンシートを乗せて、アイロンで平らにします。
この方法は薄い冊子にはやりやすいですが、厚い本ですとボンドをのせていくのに時間がかかるので、ある程度ページ数が多い本の場合は、ホットメルトシートをつかう方法がよいと思います。

8.背糊を整形する

ホットメルトシートを背より小さいサイズにしておいても、脇に糊がはみ出てしまいます。(というかはみ出ないと、縁まで糊がついていないことになります)
このはみ出た糊の処理をします。

はみ出た糊は、まだ熱を持って柔らかいうちに手で整形します。直接触るとぺたっと指についたりして火傷のもとなので、シリコンシートの上から整形します。
糊が冷えて固まったらシリコンシートを剥がします。

糊が柔らかいうちにはみ出た部分を整形します

糊が柔らかいうちにはみ出た部分を整形します

糊が固まったらシリコンシートを外します

糊が固まったらシリコンシートを外します

9.製本テープを貼る

前の工程で整形した糊がかなりはみ出ていて背の左右が歪(いびつ)になっているようなら、製本機から本を外して下の写真のように、本の側面にシリコンシートをのせ、アイロンをあてて糊を平らにします。裏面も同様にしてアイロンをあてます。

平にアイロンをあてます

製本テープを背の長さに切って、背の中心からずれないように貼り付けます。本の幅より製本テープの幅が広くて固定している板が邪魔なようなら、とじ助から外して行います。
本に表紙を付けたい場合は、製本テープをはらずに、背に表紙を乗せて、その上にシリコンシートを載せて再びアイロンを掛けます。

製本テープを貼ります

製本テープを貼ります

10.完成

ネジをゆるめてとじ助から原稿を外します。さっきまでバラバラだった原稿が本になっていることでしょう。
自分の手で紙の束を本にしたのを見るとなんとなく誇らしく感じます。あんなに読みづらかった紙の束が、とても読みやすくなることに感動します。巻物や折本を一辺を綴じた本の形にすることを考えだした人は偉大ですね。

これで世界で一つだけの本が完成しました。

ムービー版も合わせてご覧ください。矢印

ネジをゆるめてとじ助から外します

ネジをゆるめてとじ助から外します

完成しました

完成しました

ページ抜けしません

1ページだけ持ってもページ抜けしません


この他の製本方法についてはこちらをご覧ください。


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