CATEGORY 製本のやり方

◆入門編◆30分で完成!ホットメルトシートと製本テープを使った本の作り方[50枚(100ページ)程度の冊子の製本方法]

初心者向け入門編として原稿50枚100ページ(6ミリ程度)の製本の方法を説明します。
最もシンプルなものを作るために、手に入りやすい材料で、なるべく工程を少なくすることを目指します。

手芸の本で紹介されている本の作り方は、折り丁(おりちょう=紙を折りたたんで作る、綴じる基本単位。これを複数作って綴ることで本の形にする)をつくって糸綴じ(折り丁を糸でつないでいくこと)をするものが多くありますが、この方法ですと、プリンターで印刷した原稿を製本するには、ページの順番を事前に熟慮する必要があり、綴るときの手仕事としても技術が必要です。

そこで、ここでは、初心者でも簡単に製本できるホットメルトと製本テープを使った無線綴じのやり方を紹介したいと思います。

もちろん100ページ以上厚さの原稿の製本もできますが、接着強度を増すために少し工程が増えます。その辺りは文中で随時説明を入れていきたいと思います。

本の各部の名称

製本の用語や本の各部の名前は、昔から呼び習わされた特殊な用語が少なくありません。
馴染みのないものもありますが、作り方を説明する上で用語を使ったほうがスムーズに説明できることも多いため、すべてを覚える必要はありませんが、ひと通り目を通しておいてください。

本の部位の名称(表紙側からみたところ)

表紙側からみた本の部分の名称

本の名称(置いたところ)

本を寝かした状態での各部位の名称

本の名称(本文側から)

本文側から見た本の部分の名称

本の部分の名称(ページ)

ページを開いた状態での各部位の名称

道具

まずは、作るのに必要な道具です。*印以外のものは専用のものでなくても代用可能なものです。
たとえば、製本機は大型のクリップでも何とかできますし、カッティングマットは古雑誌や古新聞でも代用できます。ただし、専用のものを用意したほうが、より簡単に、きれいに仕上がります。
画像はクリックすると大きなサイズで見ることができます。

道具一式

  • 製本機
    本文(ほんもん=束ねた原稿のこと)を束ねて固定します。写真は「とじ助A4サイズ用」です)
    とじ助 A4サイズ
  • 定規*
    カッターあてて紙を切ったり、束厚(原稿の厚さ)を計るときに使います。長いのと短いのの2本あると便利です。カッターを当てるので、金属のもののほうが良いです。
    定規
    定規(拡大)
  • 折りべら
    紙に折り目をつけたり、紙を切るときの目印をつけるために使います。尖った先で紙に印をつけたり、紙の下に差し込んで折り目を立ち上げたり、折り目の上からこすって、折り目をきつくしたりします。
    ここでは彫塑用の木ベラを使っています。
    木べら(左面)
  • ボンド*
    ホットメルトシートに補強和紙を仮止めするときに使います
    ボンド
  • カッター・ハサミ*
    紙やホットメルトシートを切るときに使います
    カッター
  • アイロン*
    ホットメルトシートを溶かして本文の背を接着します。家事用のものでよいですが、小さなもののほうが使い勝手がよいです。
    アイロン
  • カッティングマット
    紙をカッターで切るときに下に敷きます。A3サイズ以上のものが使いやすいです。
    カッティングマット
  • シリコンシート(クッキングシート)*
    アイロンをあてるときにホットメルトシートの上にのせます。市販の料理用のクッキングシートでかまいません。
    シリコンシート
  • ホットメルトシート(リヒトラブ製 A4サイズ)
    熱でとける板状(厚さ0.8mm程度)の樹脂シートです。170度程度で十分な粘着性を発揮しますので、アイロンで溶かして使用します。一般の女性ファッション誌や少年ジャンプなどの雑誌、文庫本などもこの糊(樹脂)で製本されています。
    一旦溶けた糊は温度が下がると固まります。
    背固めはボンドで代用する場合もありますが、ボンドの場合は、ボンドがしっかり固まるまで数時間放置する必要があります。ホットメルトでしたら数分で固まりますので、これを使うことで、面倒な背の加工の工程が劇的に楽になり、製本のスピードが格段に早くなります。裏面が粘着テープになっていて、あらかじめ背に貼ることで、ずれずにアイロンをあてることができます。
    ホットメルトシート
    表面 裏面
    表面は5ミリ単位で点線がついており、裏側は剥離紙をはがすと粘着テープになっています。

材料

  • 原稿(本文=ほんもん)
    入手のしやすさと作業工程を減らすことを優先してA4サイズのコピー用紙を使います。文章がある場合は、事前に印刷しておきます。
    原稿
  • 表紙・裏表紙
    通常ですと、本文より少し厚手で丈夫な紙を使いますが、そうした紙は大抵が4つ切りなどA系のサイズと異なるため、原稿に合わせた裁断が必要となります。
    そうした作業を省くため、ここでは色付きのA4コピー紙を使います。
    表紙、裏表紙
  • 補強和紙
    ホットメルトで背固めをするときに、背割れを防止するために背に貼り付けます。
    障子紙をA4サイズに切ったものを使います。障子紙は高級なものよりも、「破れにくい~」と謳われているようなものの方が強いです。
    補強和紙 補強和紙(拡大)
  • 製本テープ
    本文の背に貼って背を補強・保護します。また、装飾の役目もあります。
    ここでは、すでにA4サイズに切られている35ミリ幅の黒いものを使います。
    色については、ニチバンから出ているものは13色もありますのでお好きな色が選べます。
    製本テープ 製本テープ(35mm)

 

工程

道具と材料が揃ったところで、いざ、製作です。
大まかな作業工程は次のようになります。

  • 本文を固定する
  • ホットメルトシートと補強和紙をカットする
  • 背にアイロンをあてる
  • 平にアイロンをあてる
  • 製本テープを貼る

ここまでで完成ですが、見栄えをよくするなら、さらにひと手間かけます。

  • 製本テープにアイロンをあてる
  • 小口を裁断する

本文を固定する

本文を綴るにはホットメルトで背を糊づけするのですが、その作業の前段階として、作業がしやすいように、ページを順序良く並べて、しっかりと製本機で固定します。

原稿を順に並べる
まずは、表紙→原稿→裏表紙の順に重ねます。
原稿は本になった時にスムーズに読み進められるように閉じ方向も考慮して序良く並べます。

綴じ方向
綴じ方向は、一般に本文が縦書なら右綴じ、横書きなら左綴じとなります。
ここでは、左綴じの製本を行います。

原稿を重ねる
左綴じの場合はこのような重ね方になります。

次に、製本機の本文をセットして紙の天地と背を揃えやすくするために、紙に「風を入れる」という作業をします。これは、紙同士がくっついていると互いの摩擦で紙が揃いにくいので、紙と紙の間に空気をいれてやることを言います。

原稿の左右の端を持つ
本文の端と端を両手でつまみます。

内側に曲げる
両手を内側に絞ります

ぱっと外側に開く
絞った手をパッと外側に開きます。
すると紙の中心部分が膨らんで紙と紙の間に空気が入ります。

風を入れ終わったら本文を固定します。

製本機を開く
製本機のネジをゆるめて逆さに置き、原稿が入る幅に開きます。

片側の溝に足を差し込む
片側の溝に足板を差し込みます

本文をいれる
本文を製本機の間に差し込みます

上からトントンと落とす
上からトントンと落とすようにして背をそろえます

地から押す
横から足板に向かってトントン押すようにして、天地をそろえます。

片手ではさみながらネジをしめる
片手で締め板をしっかり押さえて、もう片方の手でネジを締めます。

もう一方も片手ではさみながらネジをしめる
同様に反対側も、片手でしっかり押さえてもう片方の手でネジを締めます。

もう片方の溝にも足を差し込む
もう一方の足板を溝に差し込みます。

足を押さえながら、ひっくり返す
足板を押さえながら製本機ごとひっくり返します。

固定された本文
このように原稿が固定され、自立した作業台となります。

そろっているか確認する
背の部分がでこぼこしておらず、きれいにそろっていることを確認します。
揃っていないようなら、再び、ネジをゆるめて先ほどの手順で原稿をはさみます。

ホットメルトシートと補強和紙をカットする

本文の厚さ(束厚=つかあつ)を測って、そのサイズでホットメルトシートと補強和紙をカットします。

※本の厚さが6ミリより厚い場合は、背に溝を入れて接着強度を増す必要があります。こちらのハードカバーの本の作り方を参考にしてください

本文の厚さを測ります
束厚をはかります。6ミリです。

ホットメルトシートに印をつけます
ホットメルトシートの端から6ミリのところにカッターで印をつけます。
逆の端にも同様に印をつけます。

ホットメルトシートをカットします
印に定規をあてて、カッターで切り落とします。

6ミリにカットしました
6ミリ幅のホットメルトシートがカット出来ました。

※今回はA4用のホットメルトシートを使っているので長さの方はカットしていません。A4以外の本文の場合は、天地(背)の長さに合わせて適宜カットしてください。

補強和紙に印をつけます
次に、補強和紙をカットします。平側に5ミリ回し込みたいので、
左回り込み(5ミリ)+束厚(6ミリ)+右回り込み(5ミリ)=16
16ミリの幅の短冊を作ります。
補強和紙の端から16ミリのところにカッターで印をつけます。
逆の端にも同様に印をつけます。

補強和紙をカットします
印に定規をあてて、カッターで切り落とします。

16ミリにカットしました
16ミリ幅の短冊が出来ました。切り落とすとこのようになります。

※今回は、A4サイズの補強和紙を使っているので、長さの方はカットしていません。A4以外の本文の場合は、天地(背)の長さに合わせて適宜カットして

カットしたホットメルトシートと補強和紙
これで6ミリ幅のホットメルトシートと、16ミリ幅の補強和紙ができました。
ホットメルトの長さが少し短いのは、アイロンの熱で溶けた時に広がるのでそれを考慮した長さです。

背にアイロンをあてる

ホットメルトシートの剥離紙をはがす
ホットメルトシート裏の剥離紙を剥がします。

背に貼り付ける
背の端に貼り付けます。このとき、端から4ミリ離したところから貼り始めます。(4ミリ離す理由は、ホットメルトシートは熱をかけると溶けて広がるためです。)

背に貼り付け終える
貼り終わった端も4ミリ隙間ができます。これで正しいです。
左右は背からはみ出していないことを確認します。

ボンドをのせる
補強和紙を仮止めするためにボンドを点を打つように塗ります。

ボンドをテンテンとのせる
5センチ程度の間隔でボンドで点を打ちます。

補強和紙をのせる
先ほど切り出した和紙を、背を中心として左右5ミリはみ出るようにのせるように貼り付けます。

補強和紙をのせる2
このようになります。

シリコンシートをカットする
シリコンシートを背の長さより長めに切ります。

シリコンシートをのせる
背に乗せます。

アイロンをあてる
アイロンの温度設定を170度程度(中~高)に温めておいて、シリコンシートの上から背にあてます。
しばらくすると、ホットメルトが溶け始めます。少し溶けて山が潰れたと思ったら、移動します。

アイロンをあてる2
順に移動してホットメルトを溶かしていき、ホットメルトの山がすべてつぶれたら、洋服にアイロンをかけるように左右にすべらせて、最終的には、まっ平らになるようにします。(実際には、補強和紙があるのでまっ平らにはなりません。そういう感覚で。)

あて終わったところ
このまま冷めてホットメルトが固まるまでしばらく置きます。(3分程度)

クッキングシートをはがす
冷めたらシリコンシートを外します。

固まったところ2
補強和紙が羽のようになっていますが、今のところこれで正しいです。

平にアイロンをあてる

足を外す
製本機から両方の足板を外します。

ネジをゆるめる1
片側のネジをゆるめます。

ネジをゆるめる2
もう一方のネジをゆるめます。

製本機から外す
本を抜きます。

外したばかりの背の様子
背はこのように補強和紙が羽のようになっています。

平にシリコンシートをのせる
平を上にして置き、その上にシリコンシートをかぶせます。

背にアイロンをあてる
背に横からアイロンをあてます。

平側に倒す
そのまま、傾けます。

更に平側に倒す
さらに平側に倒します

平アイロンをかける
しばらく平にアイロンをあてます。

平にアイロンをかけ終わったところ
同様にして、補強和紙全体を背から平に回しこんで接着します。
表面、裏面とも行います。

本の形になりました
これで本の形になりました。もう各ページがばらばらになることはありません。

製本テープを貼る

背の補強・保護と装飾のために製本テープを貼ります。

※厚い本を作る場合には、開いた時に背割れが発生しないように厚めの紙で背を補強する必要があります。
ハードカバーの本の作り方または、グルーガンでくるみ製本を参考にして表紙を作ってください。

表紙のついた段階で束厚を測ります
まずは、厚さを測ります。表紙の紙が薄いため、束厚と同じ6ミリでした。

ここから折りべらを使います。折り木べらは先が尖っていて側面の片面は平ら、片面は曲面になっています。尖ったところで紙にすじをつけたり、曲面で折り目をつけたりします。
※折りべらがなくてもボンドについてくるヘラなど代用品で構いません。

木べらの形

6ミリに印をつけます
製本テープの中心(剥離紙の切れ目)から3ミリ(束圧の半分)の端にヘラの尖った方で印をつけます。

反対側も印をつけます
同様に、反対側の端にも印をつけます。

定規をあてて、定規に沿ってすじを付けます
印に定規をあてて、ヘラの平らな面の尖った方で定規に沿ってすじを付けます。

定規を当てたまま、ヘラを下に差し入れます
すじがついたら、定規はあてたままで、ヘラの平らな方を製本テープの下に差し入れて、逆側から筋を入れます。

そのままヘラを立てます
何度か差し入れながら、ヘラを立てるようにしていきます。

何度かやりながらだんだん垂直にします
逆側から見たところです。

逆側から見たところ
だんだん垂直にします。

立ち上がりました
このようにします。

折り曲げて、ヘラの腹でしごいて折り目をきつくします
定規を外して、反対側に折り曲げ、ヘラの腹(膨らんでいる方)でこすります

製本テープ折ったところ(裏)
逆側も同様にして、コの字型にします。

製本テープ折ったところ(表)

表から見るとこのようになります。

※今回は、A4の長さにあらかじめカットされた製本テープを使っていますので、長さの方はカットしていません。A4以外の本文の場合は、天地(背)の長さに合わせて適宜カットしてください。

本に貼り付けます。

剥離紙を剥がします
製本テープの剥離紙の半分を剥がします。

剥離紙を全部剥がしました
片側をはがすとこのようになります。

角を合わせて貼り始めます
角に先ほど折った折り目を合わせるように丁寧に貼り付けます。

片面を貼り付けます
片面を貼り終わりました。

残りの剥離紙を剥がします
残りの剥離紙を剥がします。

全部剥がした
全てはがすとこのようになります。

背に貼り付けます
背に押し付けるようにしながら、貼り付けます。

平側に貼り付けます
表紙側に回しこんで上から押し付けるようにしっかり貼ります。

最後に、全体にしっかり貼り付けたら完成です。おつかれさまでした。
慣れてしまえば30分もかかりません。

完成(表紙)
表紙

完成(裏表紙)
裏表紙

1ページ目
表紙をめくったところ

本文
本文

裏表紙
最終ページ


さらにひと手間

さらにひと手間かけると見栄えがぐっと良くなります。

製本テープにアイロンをあてる

製本テープを貼ったところがデコボコしていたり、背の角が立っていない時に、製本テープを貼ったところに再度アイロンをあてます。

製本テープにシリコンシートをのせます
製本テープ部分にシリコンシートをのせます。

角を作るようにアイロンをあてます
平側からと背側から角を出すようにアイロンをあてます。

裏も同様にあてます
裏側も同様にアイロンをあてます。

角が出来ました
角が出来ました。

小口を裁断する(化粧断ちする)

小口が揃っていない
すべての用紙をA4サイズで統一して製本してもこのように小口が揃わない事があります。

定規をあててカッターで切り落とす
小口に定規をあてて数ミリをカッターで切り落としてそろえます。

徐々に落とす
一度に切ろうとすると余計な力がかかってきれいに切断できなことがあります。定規は動かさないようにして、軽い力で根気よく何度もカッターを滑らすことで徐々に切れてきます。

天も切り落とす
天、地も揃っていないようなら同様に切り落とします。

綺麗になった小口 地もきれい
小口がきっちり揃いました。

これで、立派な本が出来ました。

この他の製本方法についてはこちらをご覧ください。


このページで使われた道具や消耗品はこちらから購入できます → 商品-すべての商品

とじ助の詳しい仕様はこちら↓をご覧ください。

◆中級編◆ホットメルトシートと製本テープを使ったハードカバーの本(写真集)の作り方[プリンター印刷した写真の製本方法]

ハードカバーの本というと、少し敷居が高い感じがしますが、ホットメルトと製本テープを上手に使って楽ができるところは楽をすれば、それほど手間もかかりません。
これができれば、表現の幅がぐっと広がりますのでアイデア次第でオリジナルの装飾を施した本を作ることができます。

ここではインクジェットプリンターで印刷した両面写真紙を製本してフォトアルバム(写真集)を作ってみます。
写真集ですので、表紙には厚くてしっかりした紙を使用して、何度も閉じたり開いたりしても壊れないように強度にも気を配って製作します。

コピー用紙に印刷した自作の原稿や雑誌の合本なども同じ作り方で出来ますので、適宜読み替えていただければと思います。

IMG_0171

完成した写真集

完成した写真集(タイトルをつけたり表紙カバーをつけていないので、少し寂しいですが。。。)

本の各部の名称

製本の用語や本の各部の名前は、昔から呼び習わされた特殊な用語が少なくありません。
馴染みのないものもありますが、作り方を説明する上で用語を使ったほうがスムーズに説明できることも多いため、すべてを覚える必要はありませんが、ひと通り目を通しておいてください。

本の部位の名称(表紙側からみたところ)

表紙側からみた本の部分の名称

 

本の名称(置いたところ)

本を寝かした状態での各部位の名称

 

本の名称(本文側から)

本文側から見た本の部分の名称

 

本の部分の名称(ページ)

ページを開いた状態での各部位の名称

道具

まずは、作るのに必要な道具です。*印以外のものは専用のものでなくても代用可能なものです。
たとえば、製本機は大型のクリップでも何とかできますし、カッティングマットは古雑誌や古新聞でも代用できます。ただし、専用のものを用意したほうが、より簡単に、きれいに仕上がります。

道具一式

必要な道具一式

  • 製本機
    本文(束ねた原稿のこと)を束ねて固定します。写真は「とじ助B4サイズ用」です)
  • スティックのり*
    表紙と見返しを貼るときに使います
  • ボンド*
    本文と背を貼るときに使います
  • 定規*
    カッターあてて髪を切ったり、束厚(原稿の厚さ)を計るときに使います。長いのと短いのの2本あると便利です。
  • 折りべら
    紙に折り目をつけたり、紙を切るときの目印をつけるために使います。彫塑用の木ベラを使っています。
  • カッター・ハサミ*
    紙やホットメルトシートを切るときに使います
  • アイロン*
    ホットメルトシートを溶かして本文の背を接着します
  • 金ノコ
    本文の背に溝を切ります。(写真は「溝切り名人」です)
  • カッティングマット
    紙をカッターで切るときに下に敷きます
  • シリコンシート(クッキングシート)*
    アイロンをあてるときにホットメルトシートの上にのせます

道具の写真(クリックで大きな画像になります)

製本機スティックのりボンド定規ヘラ カッター・はさみアイロン金ノコカッティングマットクッキングシート

材料

  • 原稿
    本の本文になる用紙です。
    今回はA4サイズ(297ミリx210ミリ)の写真集を作るので、
    コクヨ インクジエットプリンタ用紙 両面写真用紙 光沢(型番:KJ-G23A4-30)を両面印刷しました。
    原稿
  • 板目紙(いためがみ)
    公官庁などでよく使われている(使われていた)書類をとじる際に表紙として使用する厚紙です。
    表紙として使います。
    いわゆる厚手のダンボール紙である白(グレー)の板目紙は比較的手に入りやすいですが、色のついたものは大きめの画材屋さんなどでないと手に入らないかもしれません。
    今回は、アルバムということで、チリ(本文よりも少しはみ出した部分)を出して、本文(A4)よりも少し大きなサイズの表紙としますので、 美濃判(B4綴じ用)(273×395mm)を2枚使いました。
    板目紙

    板目紙(厚さ)

    板目紙の厚さ

  • 画用紙
    表紙と本文を繋ぐ役割をする見返しとして使います。
    表紙につく分が「きき紙」、本文につく部分が「遊び」となるので本文(A4)の倍のサイズ(A3)が必要です。
    今回は四つ切(392mm×542mm)を使用します。
    画用紙

    画用紙(厚さ)

    画用紙(厚さ)

  • 補強和紙
    背をホットメルトシートで糊付けするときに強度を増すために短冊形に切って貼り付けます。
    手に入りやすく、強度もある障子紙を使用します。障子紙はあまり高級なものより、一般的なもののほうがちぎれにくいようです。(いわゆる「破れにくい~」と謳われているようなもの)
    和紙
  • ホットメルトシート(リヒトラブ製 A4サイズ)
    熱でとける板状(厚さ0.8mm程度)の樹脂シートです。170度程度で十分な粘着性を発揮しますので、アイロンで溶かして使用します。一般の女性ファッション誌や少年ジャンプなどの雑誌、文庫本などもこの糊(樹脂)で製本されています。
    一旦溶けた糊は温度が下がると固まります。
    背固めはボンドで代用する場合もありますが、ボンドの場合は、ボンドがしっかり固まるまで数時間放置する必要があります。ホットメルトでしたら数分で固まりますので、これを使うことで、面倒な背の加工の工程が劇的に楽になり、製本のスピードが格段に早くなります。裏面が粘着テープになっていて、あらかじめ背に貼ることで、ずれずにアイロンをあてることができます。
    ホットメルトシート

    ホットメルトシート(表)

    ホットメルトシート(表)

    ホットメルトシート(裏)

    ホットメルトシート(裏)

  • 製本テープ
    表紙の背に貼ります。表紙を構成するパーツは、表表紙、裏表紙、背の3面があるのですが、それらをつなぐために使用します。本格的な製本では表紙の3パーツをクロスでくるんだりしますが、かなり高度なが技術が必要ですので、手軽さを重視して製本テープを使用します。
    色は「パステルブルー」で35mm幅を選択しました。
    色については、ニチバンから出ているものは13色もありますのでお好きな色が選べます。
    製本テープ

 

工程

道具と材料が揃ったところで、いざ、製作です。
大まかな作業工程は次のようになります。

  1. 原稿の作成
  2. 溝切り
  3. 綴じ
  4. 見返しの作成
  5. 表紙の作成
  6. 表紙貼り
  7. 見返しの糊入れ

原稿の作成

プリンターで印刷

本文となる原稿を印刷して、本になった時にスムーズに読み進められるように順序良く並べます。

印刷する前に決めておかなければならないのは、右綴じの本を作るのか、左綴じの本を作るのかです。どちらにするかによって、綴るときの余白を右にとって印刷するか、左にとって印刷するのかが決まります。(下図ピンクの部分)
一般に本文が縦書なら右綴じ、横書きなら左綴じとなります。

綴じ方向

 

閉じ方向が決まったら、プリンターで原稿を印刷します。両面印刷をするわけですが、プリンターの機能によって印刷の仕方が異なります。

  1. 1回の印刷で両面印刷ができるものや(両面オプション付きのレーザープリンター)
  2. いったんすべての片面を印刷してから、紙を裏返しにセットして全てのもう片面を印刷するもの(最近のインクジェットプリンターや両面オプションのないレーザープリンター)
  3. まったく両面印刷機能がないため、1枚づつ、それぞれの面をセットして印刷しなければならないもの(古いタイプのインクジェットプリンター)

などがあります。1や2のプリンターの場合には両面印刷の設定で余白を設定する部分があります。この設定をすると、印刷データ自体を設定した余白分ずらして印刷してくれます。
例えば紙の中心に丸を書いた2ページのデータに、「両面印刷ー左綴じー余白1cm」と設定して印刷すると、紙の表面は丸の中心が1cm右にずれて印刷され、紙の裏面は丸の裏面が左に1cmずれて印刷されます。両面印刷された紙を表から透かしてみると、左に余白が1cm付加され、丸自体は重なって見えるはずです。
ちょっと難しいですかね。とにかく、「両面印刷ー左綴じー余白1cm」というように設定すると、製本した時に市販の本と同じような見栄えで印刷してくれるということです。

ちなみに3のようなタイプのプリンターの場合、データ自体を奇数ページは右寄りに、偶数ページは左寄りに作っておく必要があります。

プリンターの機能や設定方法はお使いのプリンターの説明書をご覧になってみてください。
一例ということで、インクジェットプリンターのプリンターの設定をあげておきます。

printer-dialog

印刷が終わったら、正しい順序に並んでいるかよく確認します。特にページを入れている場合にはページの数字と順番があっているかも確認しましょう。

原稿

溝切り

本文が印刷出来ましたので、背の部分でまとめる作業を行います。

手芸の本で紹介されている手製本の方法は、綴る場合には、折丁をつくって、それぞれを重ねて糸でかがっていく方法が主です。しかし、糸でかがる方法は、熟練を要しますし、製作に時間もかかるため、今回はこの作業をホットメルトという熱で溶ける糊を使うことで簡略化します。
最終的には背をホットメルトで固めるのですが、その前段階としてホットメルトがよく浸透して、ページ抜けが発生しないようにするために、背に切込み(溝)を入れます。

本文をそろえます
まずは、原稿をよくそろえます。

製本機を逆さにして開きます
製本機のネジをゆるめて逆さに置き、原稿が入る幅に開きます。

片方の足板を差し込みます
片側に足板を差し込みます

原稿を差し込みます
原稿を挿しこんで、上からトントンと落とすようにして背をそろえます。

横からトントン押します
横から足板に向かってトントン押すようにして、天地をそろえます。

片側のネジを締めます
片手で締め板をしっかり押さえて、もう片方の手でネジを締めます。

IMG_0023
同様に反対側も、片手でしっかり押さえてもう片方の手でネジを締めます。

もう片方の足板を差し込みます
もう一方の足板も差し込みます。

IMG_0037
このようになっているはずです。

足板を押さえながらひっくり返します
足板を押さえながらひっくり返します。これで、固定具兼作業台ができました。

でこぼこがなくキレイにそろっていればいいです IMG_0027
背の部分がでこぼこしておらず、きれいにそろっていることを確認します。
揃っていないようなら、再び、ネジをゆるめて先ほどの手順で原稿をはさみます。

原稿がしっかり固定されたので溝を切っていきます。
溝の間隔は5ミリ間隔で、深さは0.5ミリが理想です。間隔は正確なほど仕上がりがきれいになります。
紙の束は、紙質にもよるのですが意外に固く、コート紙の束などはかなりの力を必要とします。そのため、切るための道具は金ノコがよいと思います。

ここでは、当店オリジナルの「溝切り名人」を使って説明します。

金ノコ
溝切り名人。4枚刃で素早く正確に軽い力で溝切りができます。

刃を斜めにあてます
位置決めをするために、刃を背に角に斜めに当てて一気に引いて角に傷を入れます。

角を切ります
このように傷を入れます

刃を寝かせます
傷に合わせて刃を前後して鋸引きしながら、徐々に刃を寝かせていって、4つの溝が均等な深さになるようにします。

4つの溝が一気に切れます
1回で4つの溝が出来ました。

目安は0.5mmです
溝の深さの目安は0.5mmです。あまり深いとホットメルトが浸透しきれず、逆に強度が落ちてしまいますので要注意です。

切り終えたら紙の粉を拭き取ります
背全体に溝が切れたら、濡れた布で紙の粉を拭き取ります。

溝切り完了
均等に溝を切るとこのようになります。

溝切りは、面倒な作業ですが糸綴じと違って、この部分とホットメルトの接着が強度のキモとなりますので、根気よく行ってください。

綴じ

本文を製本機に固定したままの状態で、ホットメルトで背を糊付けする作業を行います。
強度を増すために、ホットメルトの上に補強和紙を重ねてアイロンをあてて、糊を溶かします。

束の厚さを測ります
まずは、本文の厚さ(束厚)を測ります。6ミリです。

カッターで印をつけます
ホットメルトシートを6ミリの幅で切るために、カッターで6ミリのところに印をつけます。

6ミリ幅でカットします
印に定規を当ててカッターで切り落とします。

5ミリ幅のホットメルト
A4サイズ用のホットメルトシートを使っているので長さはこのまま切らずに完成です。

16ミリ幅に印をつけます
次に、補強和紙(障子紙)をカットします。平側に5ミリ回し込みたいので、
左回り込み(5ミリ)+束厚(6ミリ)+右回り込み(5ミリ)=16
16ミリの幅の短冊を作ります。
カッターで16ミリのところに印をつけます。

16ミリ幅でカットします
定規を当ててカッターで切ります。

和紙の長さを本文の長さに切る
短冊の長さはA4用紙縦のサイズ297ミリで切り落とします。

ホットメルトと和紙
これで6ミリ幅のホットメルトシートと、16ミリ幅の背貼り紙ができました。
ホットメルトの長さが少し短いのは、アイロンの熱で溶けた時に広がるのでそれを考慮した長さです。

剥離紙をはがす
ホットメルトシート裏の剥離紙を剥がして背の端に貼り付けます。このとき、端から4ミリ離したところから貼り始めます。

剥離紙をはがしながらのせる
徐々に剥がしながら貼り付けます。

ホットメルトを載せたところ
貼り終わった端も4ミリ隙間ができます。これで正しいです。
左右は背からはみ出していないことを確認します。

ボンドを末端にのせる
背貼り和紙を仮止めするためにボンドを点を打つように塗ります。

ボンドをのせる(アップ)
5センチ間隔程度でボンドで点を打ちます。

和紙をのせる(アップ)和紙をのせる(アップ)
先ほど切り出した補強和紙を、背を中心として左右5ミリはみ出るようにのせるように貼り付けます。

ボンドをのせる
このようになります。

シリコンシートをのせる
シリコンシートを背の長さより長めに切って背に乗せます。

背にアイロンをあてる(アップ)
アイロンの温度設定を170度程度(中~高)に温めておいて、シリコンシートの上から背にあてます。
しばらくすると、ホットメルトが溶け始めます。少し溶けて山が潰れたと思ったら、移動します。

背にアイロンをあてる
順に移動してホットメルトを溶かしていき、ホットメルトの山がすべてつぶれたら、洋服にアイロンをかけるように左右にすべらせて、最終的には、まっ平らになるようにします。(実際には、背貼り紙があるのでまっ平らにはなりません。そういう感覚ということです)

アイロンをあて終わった アイロンをあて終わったところ(アップ)
このようにシリコンシートを通して溝がわかるようになればOKです。溝にホットメルトが浸透したということです。このまま冷めてホットメルトが固まるまでしばらく置きます。(10分程度)

クッキングシートを外します
十分冷ましたらシリコンシートを外します。

足板を外したところ 締め板のネジを緩める 締め板のネジを緩める
冷めたら製本機のネジをゆるめて本文を外します。

背を綴じたところ(一段回目)
IMG_0082 IMG_0083
補強和紙が羽のようになっていますが、今のところこれで正しいです。

平にアイロンをあて終わったところ
平を上にして置いて、背を覆うようにシリコンシートをかぶせます。

背から平に向けて倒す
側面から補強和紙の羽の部分を平に回しこむようにアイロンをあてます。

平にアイロンあて
平に回しこんだ部分を上からプレスするようにアイロンをあてます。

平にアイロンを当てた後 平にアイロンを当てた後(角)
すべての羽が平に回りこむようにアイロンをかけます。

綴じられた本文 和紙でくるまれています
十分冷えたら、シリコンシートを外します。すこしホットメルトがはみ出ているかもしれませんが、この後の行程で、見返しと表紙を貼りますので気にする必要はありません

見返しの作成

最終的には本文に表紙をつけるわけですが、本文と表紙のつながりを強くするために見返しを作成します。
2つに折った紙の片側を表紙裏に貼り、もう一方を本文に貼りつけます。
表紙裏に貼り付けられる方を「効き紙」残った方を「遊び」といいます。

見返しに本文をあてます
本文の背の角とを画用紙の角をピッタリあわせて置きます。

ヘラで折り目を入れます
折りヘラの先の尖った方の平らな面を小口(背の反対側)に沿わせて紙に筋をつけます。

木べらの形

折りべらの形

折り目から折ります
筋に合わせております。

ヘラで折り目をしごきます
折りべらの腹でこすって折り目を強くつけます。

余った部分をカッターで切ります
折り重なっていない部分に定規をあてて、カッターで切り落とします。

天にヘラをあてて筋を付けます
ふたたび本文を載せて、今度は天にヘラをあてて筋を付けます。

筋にカッターをあてて切り落とします
筋の部分に定規をあててカッターで切り落とします。

本文の2倍サイズの見返し
これで本文の2倍サイズの見返しが出来ました。
本文はA4サイズですので、A3サイズの画用紙が用意できるようでしたら半分に折るだけで、この作業は省略できます。

同じものを2つ作ります
同様にして同じものをもう一枚作ります。

これで見返しが完成しました。見返しが出来ましたので、見返しの「遊び」の面を本文に貼り付けます。

ボンドをつけます
本文の平の背側にボンドをのせます。後で延ばして5ミリの幅にしますので、背にそって滑らすようにやや厚めに載せます。

ボンドをつけ終えたところ
このようにボンドを背にそってのせます。

5ミリの幅でボンドを延ばします
ボンド用のヘラ(プリンについてくるスプーン等でも代用可)で約5ミリの幅になるように延ばします。

角に合わせます
2つ折りにした見返しの折ってある方の辺の角をボンドをつけた辺の角に合わせます。

角に合わせて貼ります
合わせたら上から抑えて貼り付けます。

ヘラでしごきます
へらの腹でしごきます。

見返しのイメージ

同様にして裏面も貼り付けます。イメージとしては上の図のように青い部分にボンドをつけて貼り付けた状態となります。

ボンドが乾くまで製本機で締めておきます
両面とも貼り付けたら、製本機で締めて乾くのを待ちます。

見返しをつけたところ1
完成するとこのようになります。開いている部分が後ほど表紙に貼り付く効き紙になります。

見返しをつけたところ2
左が効き紙、右が遊び、写真ページが本文です。

表紙の作成

板目紙
板目紙を2枚用意します。本文を保護するためにチリ(3方の小口が本文より数ミリ出ている部分)を作りたいのでA4よりも大きなサイズの用紙を用意しました。
チリが必要ない場合は、A4サイズの板目紙を3枚用意して、それぞれ表紙、裏表紙、背に使えば作業を簡略化することができます。

表紙の縦の長さを計る
チリを天地3ミリずつ出したいので、A4用紙の高さ(297ミリ)+天のチリ(3ミリ)+地のチリ(3ミリ)=303ミリを測ります。

カッターで印をつける
カッターで印をつけます。対辺も同様に印をつけます。

印に定規をあててカッターで切り落とす
印に合わせて定規をあてて、カッターで切り落とします。

幅に印をつける
前小口についてもチリを3ミリ出したいので、A4用紙の幅(210ミリ)+チリ(3ミリ)=213ミリを測ってカッターで印をつけます。対辺も同様に測って印をつけます。

印に定規をあててカッターで切り落とす
印に定規をあてて、カッターで切り落とします。

厚さをかかる
背に貼る部分をつくるため、見返しをつけた状態の束厚を測ります。見返しのない状態では6ミリでしたが、見返しをつけてホットメルトで綴じた状態では7ミリになっていました。

カッターで印をつける
先ほど切り落とした余った部分を利用して7ミリの短冊を作ります。
定規をあてて7ミリの部分にカッターで印をつけます。対辺も同様に印をつけます。

印に定規をあててカッターで切り落とす
印に定規をあてて、カッターで切り落とします。

配置イメージ 配置イメージ大
これで表紙となる3つのパーツが出来ました。

製本テープ
パーツを貼りあわせるために製本テープを用意します。35ミリ幅のテープを用意しました。

製本テープ切ったところ
製本テープを
A4サイズの長さ(297ミリ)+天のチリ(3ミリ)+地のチリ(3ミリ)+天の折り返し(3ミリ)+地の折り返し(3ミリ)=309ミリの長さにカットします。

剥離紙をはがす
製本テープの剥離紙を半分剥がします。(剥離紙は中心で2等分されていて半分ずつはがせるようになっています)

上3ミリあけて貼り始める
テープの中心に背のパーツを上から3ミリ離して貼り付けます。

もう片方の剥離紙もはがす
このようになります。

表紙の片側を貼る
今貼った背のパーツから2ミリ離して表紙のパーツを貼ります。2ミリ離すのは、本を開いた時に開きやすいようにミゾを作るためです。

剥離紙をはがす
残った方の剥離紙を剥がします。

もう片側も貼る
先ほど同様に2ミリ離してもう一方の表紙を貼り付けます。

製本テープのはみ出しを内側に折り返す
最後にはみ出ているテープの端を内側に折り返して貼ります。

完成(裏)
これで表紙の完成です。こちらの面が裏面(本に貼り付ける側)になります。

完成(表)
こちらの面は表面(平の側)になります。

表紙貼り

いよいよ表紙と本文を貼り付けて完成に近づけます。

ボンドをのせます
表紙の背の部分にボンドをのせます。

しっかりくっつけるために多めにのせます
表紙と本文をつなぐ重要な部分ですので少し多めに盛りつけます。

ヘラで均等にのばします
はみ出さないようにヘラで均等にのばします

伸びたところ
まんべんなくボンドがのりました。

慎重に背にあてます
慎重に本文の背と表紙のボンドをつけたところを合わせます。

上から押すようにします
しっかり合ったら、上から押すようにして密着させます。

閉じて、ボンドが乾くまで製本機で固定します
製本機で挟んで、ボンドが乾くのを待ちます。

見返しの糊入

最後の工程です。表紙と見返し(効き紙)を貼り付けます。

IMG_0162
製本機から外して、ボンドが乾いているか確認します。

IMG_0163
スティックのりを用意します。ふつうの液体のりでもいいのですが、つけすぎると皺になったり一度つけると貼り直しが困難なため、水分のない固形のりを使うほうが作業が楽になります。

IMG_0164
小口の3辺にスティックのりを塗ります。

IMG_0165
効き紙をめくるようにして、表紙側に倒して貼り付けます。この時シワが出ないことと、効き紙と遊びが平面になるように気をつけます。

IMG_0166
ウラ表紙も同様に貼り付けます。
のりが乾くまで足板で挟んで締め板で固定しておきます
足板で挟んで、締板で締めてのりが乾くまで固定します。(本の厚さによっては足板で挟むことが難しいかもしれません。その場合は、本に足板を2枚載せ重石をかけるなどしてください)

完成

のりが乾いたら製本機から外して完成です。

完成品
外観です。

背の処理です
このようにチリ(本文より表紙が出ている部分)が出ています。

見返しをつけたところ1
効き紙、遊びがついています。

表紙、遊び紙、本文の順に並んでいます
天から見たところです。

表紙をめくると遊び
表紙をめくると遊びのページになります。

遊びをめくると本文
遊びをめくると本文です。

本文
世界でただひとつの写真集の完成です!

おわりに

いかがでしたでしょうか。
自分で本を作るのは、手順を追っていけばさほど難しくありません。
本格的な手製本をする方からみると、このやり方は、手抜きというか邪道と見えるかもしれません。
ただ、楽ができるところは楽をしてしまって、本を作る楽しみがより多くの人に広がれば、それもいいのではないかと思います。

完成した本は、表紙の装飾をしていないため少し寂しい感じがしますが、表紙に文字を入れたり、さらに表紙紙を作ってくるんだりしてもよいでしょう。
カッターで窓を開けてそこから写真がのぞくようにするのも楽しいかもしれません。
これを基礎にしてアイデア次第でいくらでもオリジナルの本を作ることができます。

ぜひ、手製本を楽しんでください。

この他の製本方法についてはこちらをご覧ください。


このページで使われた道具や消耗品はこちらから購入できます → 商品-すべての商品

とじ助の詳しい仕様はこちら↓をご覧ください。

製本用ホットメルトシートの作り方(写真と文)

ホットメルトシートの作り方

 ホットメルトシートの作り方

用意するもの

使用するもの

用意するもの

作り方

古雑誌の上にシリコンシートを乗せます

古雑誌の上にシリコンシートを乗せます

古雑誌の上にシリコンシートを乗せます

次に、ホットメルトチップを隙間なく敷き詰めます。A4サイズのシートを作るには、おおむね縦に13個のホットメルトチップを並べます。
写真では3列x13個のホットメルトチップを並べています。

ホットメルトチップを並べる

ホットメルトチップを並べる

並べ終えたら、上からシリコンシートをかぶせます。

上からシリコンシートをかぶせます

上からシリコンシートをかぶせます

シリコンシートの上から、ホットメルトチップを押しつぶすようにアイロンをかけます。この時のアイロンの温度は160-180度(中~高)にします。

押しつぶすようにアイロンを掛けます

押しつぶすようにアイロンをかけます

ホットメルトチップがつぶれたら、シリコンシートを押さえながら、今度は均等な厚みになるように延ばすようにアイロンをかけます。

延ばすようにアイロンをかけます

延ばすようにアイロンをかけます

平らに延びたら冷えるまで待ちます。

冷えるまで待ちます

冷えるまで待ちます

冷えたら、シリコンシートを剥がします。

シリコンシートを剥がします。

シリコンシートを剥がします。

これで完成です。製本専用のホットメルトチップですので、弾力性があり引っ張っても切れません。製本した場合には、背がやわらかく開きやすい本ができます。

完成です

完成です

引っ張っても伸びるだけで切れません

引っ張っても伸びるだけで切れません

製本用ホットメルトシートの作り方(ムービー版)もあわせてご覧ください矢印

とじ助の詳しい仕様はこちら↓をご覧ください。

◆初級編◆グルーガンを使った本の作り方[30枚(60ページ)程度の小冊子の製本方法](テキストと写真編)

グルーガンを使った製本方法

30枚(60ページ)程度の小冊をグルーガン(ホットメルトガン)を使って製本する作り方です。グルーガンを使って製本するメリットは、薄い冊子の背に確実にホットメルトをのせることができることです。

ホットメルトシートで製本する場合だと、シートをひも状に切って背にのせて、背からずれないようにアイロンをあてる必要がありますが、グルーガンなら、熱で溶けた状態でホットメルトをのせることができますので、背からはみ出すことがありません。
また、ホットメルトシートを切ったり貼ったりする手間がかかりませんので、手返しよく短時間に見栄えのよい本をたくさん作ることができます。

用意するもの

必ず必要なもの

あると便利なもの

木べらの形

木べらの形

グルーガン製本に必要なもの

グルーガン製本に必要なもの

表紙を作る

「原稿の倍のサイズ+背の厚さ+余白」サイズの用紙を表紙として用意します。原稿よりも少し厚い紙のほうが見栄えがします。
余白は最後に切り落とすので原稿より大きければ、余白の長短は問いません。

表紙と原稿のサイズ

表紙と原稿のサイズ

表紙を半分に折って、折りべらのおしり(スプーン状になっている部分)でしごいて折り目をつけます。きっちり折り目をつけると、本になった時に背の角がピシっとします。

原稿を半分に折ります

原稿を半分に折ります

木べらのおしりで折り目をつけます

折りべらのおしりで折り目をつけます

次に、背の幅を決めるために、定規やノギスで原稿の厚みを測ります。

原稿の厚みを測ります

原稿の厚みを測ります

厚みがわかったら、先ほど折り目をつけた線から厚み分離れた位置に定規を当てます。
折りべらの平らな面を定規にあて、とがった方の先で定規に沿って、こすって線をつけます。

先ほど折り目をつけた線にいま測った背幅分あけて定規を当てます。

先ほど折り目をつけた線にいま測った背幅分あけて定規を当てて線を引きます。

そのまま、定規を当てたままでヘラの膨らんだほうを表にして、紙の下からヘラを入れます。
そして定規にそって手前に引きます。すると、ヘラの膨らみで紙が立ち上がります。

少しずつヘラの角度を立てて手前に引くのを繰り返して、表紙が直角に立つまで繰り返します。

定規を動かさずにヘラで表紙を立ち上げます

定規を動かさずにヘラで表紙を立ち上げます

表紙が立ったら、定規を外して、今作った折り目を手で折ります。ヘラでこすって印がつけてあるので簡単に折れるはずです。
折ったら、ヘラのおしりでしごいて折り目を強くします。

定規を外してヘラのおしりで折り目をつけます。

定規を外してヘラのおしりで折り目をつけます。

折り目は下図のように2本になっています。

折り目はこのようになります

折り目はこのようになります

 背をのりづけする

表紙と原稿を下の図のように重ねます。

表紙と原稿の重ね方

表紙と原稿の重ね方

表紙に原稿を重ねたところ

表紙と原稿の重ね方

次に製本機に重ねた原稿と表紙を差し込んで固定します。
このとき原稿の天地をなるべく揃えるようにします。天と地は最終的には切り落としますので、さほど神経質になる必要はありません。

表紙と原稿を重ねて製本機に挟んで固定します

表紙と原稿を重ねて製本機に挟んで固定します

はさんだ状態

はさんだ状態

グルーガンにホットメルトスティックをセットして、こて先が温まって、こて内部でホットメルトが溶けるまで5分ほど待ちます

グルーガンにホットメルトスティックをセットします

グルーガンにホットメルトスティックをセットします

やけど防止のために手袋をして、グルーガンの引き金を引くとホットメルトの溶けたものが、こて先から出るのを確認します。(シリコンシートに出してみるといいです)
確認できたら、グルーガンで背にホットメルトをのせていきます。あとで、アイロンを当てて平らにしますので、山になるようにのせて構いません。(写真を参考にしてください。)

グルーガンで背にホットメルトをのせていきます。

グルーガンで背にホットメルトをのせていきます。

このくらいたっぷりと載せます

このくらいたっぷりと載せます

アイロンをあてる

いったん製本機から原稿を外して、下の図のように原稿をくるむように表紙を折り返します。

原稿をくるむように折り返します

原稿をくるむように折り返します

そして、折り返した表紙を外にだすようにして原稿を製本機で固定します。

起こした表紙を外に出して製本機で固定します

折り返した表紙を外に出して製本機で固定します

固定したところです

固定したところです

固定できたら、シリコンシートをのせます。
そして、背にアイロンを当ててホットメルトを溶かして平らにします(アイロンの温度は180度程度 中から高くらいです)。
このとき片手でアイロンを操作して、もう片方の手は外に出した表紙を下に引くようにしてぴんと張ります。こうすると角がピシっとして糊がつきます。

シリコンシートをあててアイロンを当てます

シリコンシートをあててアイロンを当てます

糊が固まった頃を見計らって、製本機から原稿を外して下に置きます。
膨らんでいる方の側面にシリコンシートをのせてアイロンをあてます。
平らになったら、裏返して同様にアイロンを当てます。
どちらの面も平らになったか確認しながら繰り返します。

膨らんでいる方の面にアイロンを当てます

膨らんでいる方の面にアイロンを当てます

アイロンがけが終わって、糊が冷えて固まったら、出来具合を確認します。

  • 天、地から覗いてみて、背にきちんと糊がのっているか
  • 表紙の見返し側と原稿がちゃんとくっついているか
  • 開いてみて割れてしまわないか

を確認します。うまく行っていないようなら再度アイロンをあてます。

裁断する(化粧断ち)

下図のように余白となっている赤線の3辺を切り落とします。裁断機(写真ではディスクカッターを使っています)で切り落とすと断面が綺麗になりますが、なければカッターで数回に分けて切り落とします。

3辺を切り落とします

3辺を切り落とします

裁断機で一気に切り落とします

裁断機で一気に切り落とします

完成

これで本の形になりました!

本の完成です

本の完成です

最後にきちんと接着されているか再確認します。

背にホットメルトが回っています

背にホットメルトが回っているか?

見返しと原稿もきちんと着いています

表紙と原稿がきちんとついているか?

大きく開いても割れません

大きく開いても割れないか?

背のエッジも出ています

背のエッジは出ているか?

うまくできていなかった時は、補修できるようなら再度アイロンをあてて補修します。

補修しきれないようなら、一旦アイロンをあてて表紙を取り外してから、再度グルーガンでホットメルトをのせて再チャレンジしてみてください。

グルーガンを使った製本方法[30枚(60ページ)程度の小冊子編](ムービー)もあわせてご覧ください。

この他の製本方法についてはこちらをご覧ください。


このページで使われた道具や消耗品はこちらから購入できます → 商品-すべての商品

とじ助の詳しい仕様はこちら↓をご覧ください。

製本の方法

手作り本の作り方を「写真とテキスト版」と「ムービー版」を用意しました。テキスト版では勘所や注意点も記載しましたのでどちらもご覧いただくと、より理解が深まると思います。

写真と文章で説明

1.◆入門編◆30分で完成!ホットメルトシートと製本テープを使った本の作り方[50枚(100ページ)程度の冊子の製本方法]矢印
製本テープ製本 完成形

2.◆初級編◆グルーガンを使った本の作り方[30枚(60ページ)程度の小冊子の製本方法](テキストと写真版)矢印
グルーガンを使った製本方法

3.◆中級編◆ホットメルトシートと製本テープを使ったハードカバーの本(写真集)の作り方[プリンター印刷した写真の製本方法](写真とテキスト版) 矢印
遊びをめくると本文

4.製本用ホットメルトシートの作り方(写真とテキスト版)矢印
ホットメルトシートの作り方

5.ホットメルトの選び方

6.ホットメルトを使った手作り本の作り方[製本テープで背貼り編](写真とテキスト版) 矢印

動画・ムービー

1.ホットメルトを使った手作り本の作り方[製本テープで背貼り編](ムービー版) 矢印

 

2.◆初級編◆グルーガンを使った本の作り方[30枚(60ページ)程度の小冊子の製本方法](ムービー版)矢印
グルーガン製本ムービーサムネイル

3.製本用ホットメルトシートの作り方(ムービー版)矢印
ホットメルトシートの作り方ムービーサムネイル

 

製本用語

本の各部位の名称

とじ助を使った製本の方法[製本テープで背貼り編](テキストと写真)

とじ助を使ってホットメルトシートで背固めする製本方法のテキスト版です。

<用意するもの>

  • 原稿(本文)
  • 製本テープ
  • ホットメルトシート(背を固めるための接着剤
  • シリコンシート(背とアイロンの間にのせる)
  • アイロン(背にホットメルトシートを載せて溶かして接着するときに使う)
  • カッターまたはハサミ(ホットメルトシートを切るときに使う)
  • 定規(金物のほうが良い)
  • カッティングマット(ホットメルトシートをカッターで切る時に敷く)

1.原稿の用意

お使いの とじ助 で製本できるサイズの原稿を用意します。
ページの順番が正しいかどうかを念入りに確認します。

原稿を用意します

原稿を用意します

2.とじ助 に原稿をセットする

とじ助のネジをゆるめて開きます。開き具合は、このあと背と天を揃える工程があるので、広めにしておきます。
開いたら、片側のスリット(切り込み)に足板(付属の板です)を差し込みます。足板は正方形なので、向きは気にせずに差し込みます。
そして、板と板の間に背を下にして原稿を差し込みます。

本体のネジをゆるめて開きます

本体のネジをゆるめて開きます

足板です

足板です

足板は正方形なので向きはありません

足板は正方形なので向きはありません

片方のスリットに足板を差し込みます

片方のスリットに足板を差し込みます

背を下にして原稿を隙間に差し込みます

背を下にして原稿を隙間に差し込みます

3.原稿を揃える

原稿を上下にトントンと落として背をそろえます。なかなか揃わない場合でも(特に薄い紙の原稿だと揃いにくいです)、根気よくやっているとそのうち揃ってきます。
背が揃ったら、今度は天を足板に突き当てて揃えます。背の場合は上下の垂直動作なので簡単ですが、天の場合は水平の動作なので少しコツがいります。
両方揃ったら、ネジを締めて原稿を固定します。

トントンと落として背の面をそろえます

トントンと落として背の面をそろえます

横から足に向かってとんとん押して天を揃えます

横から足に向かってとんとん押して天を揃えます

ネジを締めて原稿を固定します

ネジを締めて原稿を固定します

4.ひっくり返す

もう片方のスリットにも足板をセットして、本体ともどもひっくり返します。
背が平らになっているか、天は凸凹していないか確認します。
揃っていないようなら、再度ネジをゆるめて手順「3」を行います。

もう片方の足板もスリットに差し込みます

もう片方の足板もスリットに差し込みます

ひっくり返します

ひっくり返します

5.背に溝を入れる

後の工程で背を糊付け(ホットメルトを使います)するのですが、糊がしっかり浸透して本がバラけないように、背に溝を入れます。だいたい5mm間隔で深さは1mm弱くらいが適当です。

sawing-02

溝の間隔と深さ

実際の無線綴じの書籍の溝

実際の無線綴じの書籍の溝

工具は、溝ができればなんでも良いのですが、ある程度、溝の幅があったほうがいいので、ヤスリ、ダンボールカッター、金鋸などで溝を切ります。(当店では溝切り名人ハンディ鋸を販売しております)

溝切り名人

溝切り名人

ハンディ鋸です

ハンディ鋸です

ハンディ鋸(金鋸)で背に傷をつけます

ハンディ鋸(金鋸)で背に傷をつけます

溝を全部入れ終わったら、切り粉を拭きとっておきます。

紙の切り粉を拭き取ります

紙の切り粉を拭き取ります

6.ホットメルトシートをカットする

次の工程で、背をホットメルト(熱で溶ける接着剤)で接着するのですが、その前工程としてホットメルトシート(熱で溶ける接着剤)を背のサイズに切ります。

カッター(またはハサミ)、定規、ペン、カッティングマット(敷くもの)を用意します。

ホットメルトをカットするのに必要なもの

ホットメルトをカットするのに必要なもの

ホットメルトシート(表)

ホットメルトシート(表)

ホットメルトシート(裏)

ホットメルトシート(裏)

まずは、原稿の厚さと本の高さを測ります。

 

背の幅を測ります

原稿の厚さを測ります

原稿の高さを測ります

原稿の高さを測ります

測ったサイズを元に、カッターでホットメルトシートを切るわけですが、ホットメルトは下の写真のように、熱で溶けた時に広がるので、その広がる分を考慮して少し小さめに切ります。
下の写真と表を参考にしてください。

ホットメルトシート(溶ける前)

ホットメルトシート(溶ける前)

ホットメルトシート(溶けたあと)

ホットメルトシート(溶けたあと)

原稿の厚さ(束厚) 10mm 30mm 50mm
ホットメルトシートをカットする幅 7mm 24mm 40mm

今回は、厚さが16mm、高さが210mmでしたので、11mmx200mmにカットすることにします。

ホットメルトシートに定規を当てて、ペンでカットするところに印をつけます。

印をつけます

印をつけます

印をつけます 印をつけます

 

定規を当てて、カッターでカットします。

カッターでカットします

カッターでカットします

カットしたホットメルト

カットしたホットメルトシート

7.背を糊付けする

ホットメルトシートをカットしたら、裏面の剥離紙をはいで、本の背に貼り付けます。

剥離紙をはいだところ

剥離紙をはがします

ホットメルトシート(熱で溶ける糊)を乗せます

ホットメルトシートをのせます

さらにその上にシリコンシート(クッキングシート)を乗せます。
シリコンシートをかぶせます

シリコンシートをかぶせます

次に、ホットメルトシートがずれないように注意しながら、アイロンをあててボンドを溶かします。
アイロンの温度は「中」くらいで様子をみます。溶けが悪いないようなら「高」に設定しますが、あまり温度が高過ぎると、糊に気泡が入ったりするので、低い温度から試すのがよいです。

シリコンシートの上からアイロンを掛けます

シリコンシートの上からアイロンをあてます

溶け具合は、アイロンを当ててしばらくすると、ズルっつというか、ジュワっというか、そういう感覚があるのでわかります。
あまり強く(しかも長く)アイロンを当ててしまうと糊が本の脇に逃げて背に乗っている糊がうくすなってしまうので、適度なところでアイロンを離します。

糊づけはホットメルトシートではなくてグルーガンを使うという方法もあります。グルーガンというのは、拳銃みたいな形状でコンセントプラグのついている工具で、弾のかわりにスティック状のボンド(ホットボンドスティック)を挿して使います。コンセントにプラグを指すとヒーターが熱くなってホットボンドを溶かして、引き金を引くと銃口様の口から溶けたボンドが出てくるという寸法です。

グルーガンでの糊づけ

グルーガンでの糊づけ

グルーガンを使った製本方法はこちらをご覧ください。
グルーガンを使った製本方法[30枚(60ページ)程度の小冊子編](ムービー)矢印

これを背に押し出して乗せて(ボンドは粘度があるのでかまぼこ状になる)、シリコンシートを乗せて、アイロンで平らにします。
この方法は薄い冊子にはやりやすいですが、厚い本ですとボンドをのせていくのに時間がかかるので、ある程度ページ数が多い本の場合は、ホットメルトシートをつかう方法がよいと思います。

8.背糊を整形する

ホットメルトシートを背より小さいサイズにしておいても、脇に糊がはみ出てしまいます。(というかはみ出ないと、縁まで糊がついていないことになります)
このはみ出た糊の処理をします。

はみ出た糊は、まだ熱を持って柔らかいうちに手で整形します。直接触るとぺたっと指についたりして火傷のもとなので、シリコンシートの上から整形します。
糊が冷えて固まったらシリコンシートを剥がします。

糊が柔らかいうちにはみ出た部分を整形します

糊が柔らかいうちにはみ出た部分を整形します

糊が固まったらシリコンシートを外します

糊が固まったらシリコンシートを外します

9.製本テープを貼る

前の工程で整形した糊がかなりはみ出ていて背の左右が歪(いびつ)になっているようなら、製本機から本を外して下の写真のように、本の側面にシリコンシートをのせ、アイロンをあてて糊を平らにします。裏面も同様にしてアイロンをあてます。

平にアイロンをあてます

製本テープを背の長さに切って、背の中心からずれないように貼り付けます。本の幅より製本テープの幅が広くて固定している板が邪魔なようなら、とじ助から外して行います。
本に表紙を付けたい場合は、製本テープをはらずに、背に表紙を乗せて、その上にシリコンシートを載せて再びアイロンを掛けます。

製本テープを貼ります

製本テープを貼ります

10.完成

ネジをゆるめてとじ助から原稿を外します。さっきまでバラバラだった原稿が本になっていることでしょう。
自分の手で紙の束を本にしたのを見るとなんとなく誇らしく感じます。あんなに読みづらかった紙の束が、とても読みやすくなることに感動します。巻物や折本を一辺を綴じた本の形にすることを考えだした人は偉大ですね。

これで世界で一つだけの本が完成しました。

ムービー版も合わせてご覧ください。矢印

ネジをゆるめてとじ助から外します

ネジをゆるめてとじ助から外します

完成しました

完成しました

ページ抜けしません

1ページだけ持ってもページ抜けしません


この他の製本方法についてはこちらをご覧ください。

とじ助の詳しい仕様はこちら↓をご覧ください。